ランチタイムを共に。

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本当は、まりあの教室に行くつもりなどこれっぽっちもなかった。 下手に僕が顔を見せれば傷付いてしまうかもしれない。 それなら来るまで待とうと、来たくないなら仕方がないと、さんざん考えた末に決めたから。 しかし、考えすぎというのは時に障害となるようだ。 光希や菖子さんの考えは浅はかかもしれない。賢くはないかもしれない。だけど…… 少なからず僕は、まりあに戻って来てほしいと思っていたんだと気付かされた。 たまには、自分の欲求を伝える事も必要だ。 4時限目が終わると、僕は教室を飛び出していた。
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