第4章 - 10 years later - 後始末

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 本物が生きていた。しかも王都に現れた。  イヴェットの胸は激しく脈打つ。クロードは手紙で、まだ行方を追っている段階であり、当人に国に戻るつもりがあるかどうかわからないと言っている。何があっても今の火竜姫レアは君だ、必ず守る、と。  火竜姫の替え玉は国家機密だ。レアが戻ってくるならイヴェットは不要になる。立場を追われるだけで済むはずがない。  両手から炎を出して手紙を焼くイヴェットを、サリーナが心配そうに見守っていた。
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