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「まあ、かわいそうに」
まるでふうふうと荒い呼吸を繰り返す人間のように、柔らかい節々を伸び縮みさせて、みみずは太い身体でのたうちました。乙女が今までみた中ではもっとも太い、それは公園でいちばんの大みみずなのでございました。
「ここまで大きくなるのに、何年もかかったでしょうに。それがどうして、こんなところで干からびかけているのかしら」
乙女はバラ色の頬を少し傾げて、じいと大みみずを見つめました。みみずは紫色に変色した身体をくねらせて、乙女の方へと目の退化したお顔を向けて何か言いたげに苦しそうに、熱した土の上でのたのたと暴れるのでした。
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