11人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
事業所変更
それから。
某所への外出企画があり、私は参加することにしたが、なんと島田もギリギリで参加することにしていたのだ。
私はキャンセルしようかとも思ったが、何か悔しいし楽しみにしていたから、やめた。
外出当日、島田は誰とも話さず、浮いていた、明らかに異質な雰囲気を放っていた。まもなく
「今日はもう帰ります」
とひとりで帰宅した。
島田が帰宅してからは、人目を気にせず存分に楽しめた。
更にその翌月もピクニックが企画されたが、こちらも島田が参加することになってしまい、私はキャンセルをした。
その日参加した人達によると島田はおつまみ買い出しの際、品出しをしている女性従業員に対して大声で、
「こんなところで品出しされて邪魔ですよねー」
「幅をとってるって気付かないんですかねー」
なんてほざいていたらしい。
ちなみに同行職員は角なので、なんにも対応せず。
で、お菓子は島田が勝手にボンボンカゴに入れていたらしい。
島田はそれからピクニックでお菓子を少し食べて、誰とも会話せず(色んな人に警戒されて避けられてますから)、すぐに帰宅したらしい。
更にその時期。
新型コロナウイルス感染症の影響で、事業所もプログラムを無くし、ソーシャルディスタンス的な席配置となった。
その際島田がなんと、女子トイレ前の席を陣取ってしまったのだ。
女子トイレのドアと島田の座っている椅子の距離、1メートル。ソーシャルディスタンスも何もあったもんじゃない。
更に女子トイレはドアの向こうはすぐ便器がある状態で、サイレンサーもないので、用足しの音が聞こえてしまうのだ。
水をガチャガチャ流すと、角あたりが文句を言いそうなので、できない。
島田にトイレの音聞かれるなんて、無理だ…
トイレに行けなくなった私はそのまま事業所に行くのをやめ、太田さんに
「もうここは無理なので、やめます」
と伝えた。
「…そうですか。最近雷中さん、本当に苦しそうでしたもんね」
太田さんはそう寄り添った物言いをするが、そういうならせめて何かしら島田に注意するなり対応してもらいたかったー……
ちょうど同時進行して私は、事業所見学の際に最初に見学したA事業所に連絡をしており、相談員を変更し、事業所も変更する手続きをしていた。
とはいえコロナが不安なのと、B事業所でメンタルやられたので、しばらくは自宅で過ごして色々落ち着いてから通所する旨をA事業所に報告しておいた。
最初のコメントを投稿しよう!