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「ね、自分でやってみてよ」
「…っ!そんな…」
「一番好きなとこ、自分で、ほら」
「いやっ、意地悪しないで」
「殻を破らなきゃね。愛さんが望んだことでしょ?」
「だからって こんな時に」
「…こんな時だからこそ。貴女が僕で満たされて、綺麗に輝いてる今。きっと明日は、また変われると思うよ」
少しずつ
少しずつ
蜘蛛の糸に絡め取られるように
私が貴方で満たされて
今日とは違う明日が来るのだろうか
「すごい、濡れてる」
「言わないで」
「イケナイ女だなぁ…でも、堪らなく綺麗」
切ない笑顔の裏で
嘘つきな貴方は
きっと冷嘲しているんだ
もう
絡まった糸の解き方なんて わからない
知らなかった…
こんなコト
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