VOICE 1 憧れの声優と怖いセンパイ

3/12
前へ
/242ページ
次へ
「あ!ごめん、おねーちゃん。おこしちゃった?」 「あれだけとなりで大音量で聞かされればね!」 「えへへー」とペロッと舌を出すと、「これで何回目よ……」と、呆れた声が返って来た。 月曜日になった深夜。この時間はテンションが最高潮に上がっている、あたしにとってはまさに至福のときだ。 「ったく……私だって仕事あるし、あんたも学校でしょ?」 「あははー、そうでーす」 おねーちゃんは眠そうな目をこすり、アクビをしながら静かにドアを閉めた。 時間なんか忘れてつい夢中になっていたみたいだ。たぶんまた寝不足だ。
/242ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加