VOICE 1 憧れの声優と怖いセンパイ

8/12
前へ
/242ページ
次へ
☆ 「久住!お前何度言ったらわかるんだ!?」 「すっ、すみません!」 ドジな性格を持っていれば、怒られることも人一倍多い。今日もバイト先であたしはセンパイに怒られていた。 「オーダー票の書き方はこうだと、何回も説明しただろうが!」 「でもセンパイ、あたしとしてはこっちのほうがいいとおもいます!てんちょーさんもほかのみなさんもこれでいいって言ってくれてるし……」 「それは店長たちがお前に甘いだけだ。俺はそうはいかないからな!」 「すみませんでした!これから気をつけます!」 とりあえず謝っておくことで、場を(しの)ぐ。 「ほら、次のお客様が入ったぞ。早くおしぼりと水だ!」 「は、はいはい!ただいま……きゃああっ!」 ドシンッ 「なんでなにもないところですっ転ぶんだお前は!?」 学校も終わった放課後。あたしは、学校の近くのレストランでアルバイト中。見てのとおり、ドジな性格がここでも災いして、センパイに注意されてばかりだ。
/242ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加