嘘の重さ

私の嘘。

2人して寝落ちした翌朝。

「やっぱり今日も寝言言ってたよ。」

毎回と言っていいほど、私は寝言を言ってるそう。

「へぇ、どんな？」

「いつものようにはっきりはわからないんだけど、多分お出かけしてたね。」

何て喋ってたんだろう。

「大丈夫？私、浮気してなかった？」

「たぶんあれはしてたね」

と言って夫は笑った。

私も大笑いした。

寝言を言う私は、いつも不安。

心の中に棲みつく人の名を呼びはしないかと。

呼んだとしても冷静に。

2人のために、平気なふりしてきちんと嘘をつく。