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2020.9.18-19 鬼怒川温泉(栃木)②
ぷしゅー。
そんな音と共に特急列車の扉が閉まりました。
なんとかギリギリで私は特急に乗り込むことができました。
(特急の乗るの初めてで色々手間取ったせいです。特急って駅のホーム上に専用の改札あるの初めて知りました)
特急は全席指定席ですが、車内はがらがらで乗客もほとんどいません。
指定席の意味あるのか?
と思いつつも私は自分の番号の席に座ります。
……座席めちゃくちゃ気持ち良くない?
特急列車の座席のクッション最高でした。座席間隔も広いし。
温泉行ってよかったと思いました。(まだ電車)
そして電車が発車します。
おお、いよいよ私は温泉に向かうのだ。
そう思うとわくわくしてきて、とりあえずTwitterで呟きました。
呟きの投稿を終え、一度我に返ります。
うん、何も持ってない。
宿もなければ着替えもない。あるのは金だけ。(これが社会人の力)
改めて装備を確認しました。
・財布(お金・クレカ・身分証明書):大事! 命綱!
・スマートフォン:これも大事! 宿の予約とかマップとかTwitter(!)とか!
・モバイルバッテリー:あって良かった! 思う存分Twitterできる!
・文庫本:あって良かった! 時間を忘れる最高の趣味!
・折りたたみ傘:雨の時に大事!
・通勤定期券:使えない
・名刺:いらない
・会社のカードキー:不要
・会議用資料:捨てたい。重い。
お金と娯楽しかない…!(あと傘)
まあとりあえず宿を探しましょう。最悪着替えは着の身着のままでいいし。
Twitterのみんなに返信しながら宿を探します。
見つからなければ川見ながら野宿です(それも楽しそうかも?)
頼むぞ、じゃらん、楽天トラベル。
……意外と空いてました。(金に糸目をつけなければ)
でも夕飯の時間には間に合わなさそうです。
夕飯もどこかで買わなきゃ。
ひとまず温泉宿の予約をしました。
和室にしました。やっぱり温泉と言えば和室でしょう。畳が好きです。
しかも今はGo To トラベルキャンペーン中で35%引き!
世間で騒がれているのは知ってましたが、使ったのは初めてです。緊張しましたが、ちゃんと割引されてました。
とりあえずこれで一安心。息を吐き、窓の外を見ます。
現在19時過ぎ。
窓は真っ黒で自分が映っていました。
そのくらい、窓の外は真暗でした。街灯のひとつもない。どこだろう、ここ。
なんだかもう楽しいです。わくわくです。
明らかにいつも生きている場所とは違う場所にわくわくが止まりません。
にやにやしてる自分が窓に映ってます。
さて、あと1時間程で到着です。
外は永遠に暗いので、私は文庫本を開きました。(Twitterも同時並行)
一人旅は移動時間がネックで、手持ち無沙汰になりがちですが、物語の世界に浸れば時間なんてあってないようなものです。
本が好きで良かった。
――そして、ついに。
前方の電光掲示板に「鬼怒川温泉」と表示されました。
特急列車は速度を落とします。
"鬼怒川温泉駅"に到着しました!
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