街に辿り着けたようです!あれ?でも言葉わかんないよね?

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街に辿り着けたようです!あれ?でも言葉わかんないよね?

 プルちゃんの魔法でバッタバタといろいろなモンスターを倒しながら道中を進んでいく。私たちには攻撃の術はないし、プルちゃんに頼るしかないのが現状なんだけれど……  そんなプルちゃんは倒すたびに、ちゃこに擦り寄り頭を撫でてもらっている。もうかれこれ歩き続けて1時間ほどになっていると思う。 「プルちゃんもうちょっと、スピード上げれない?」  ショウコの額からも汗が滴り始めており、私も息切れを始めていた。 「プルァー」  また鼻で笑うように鳴き、すりすりとちゃこに頭をなすりつけるプルちゃん。 「こいつ……!!!」 「あと、ちょっとみたいだよ!!」  ちゃこがぴょんぴょんと跳ねながら指差した先を見れば、街の外壁であろうものが目に入ってきた。  ゆっくりと確実に街を目指して、疲れた体を引きずって進む。プルちゃんはもう、見えたからいいやと言うようにちゃこの頭に登って寝始めた。  街に入れば、ムワッとした空気が顔にまとわりつく。色とりどりの髪色をした人たちが歩き回っており、服装は私達のものとあまり変わりはない。  冒険者! という感じの剣をぶら下げた人や、杖を持ち歩いてる人、弓矢を持っている人も数名ほど見かける。異世界感あるある! 服装は、なんかちょっと昔の日本って感じだけど…… 「やっと! 街だぁ!!! 冒険者ギルドとかあるのかな? プルちゃんが収納してたモンスターとか引き取ってほしいよね」  そう呟けば、ショウコが一つの建物を指さした。 「あそこ」  指の先には、赤いレンガ作りの二階建ての建物がそびえ立っていた。恐る恐る入り込めば、うん、なんか市役所っぽい。  奥の方には、文字が書かれた受付。手前の方には、3人用であろう木のベンチが10個ほど置かれていた。  ショウコは、戸惑っている私を置いてスタスタと歩き出していて、ちゃこもそれに倣って付いていく。 「××× × ×××」 「ぷるるぁ」 「××× ××× ××××」 「プルルルルルァ? プルルア」  よくわからない発音を聞きながら、首を傾げる。ちゃこはというと、言葉のたびに頭の上でプルちゃんが鳴いていたから通訳していたのだろう。  ショウコがこくんと頷いたかと思えば、木の板のようなものを持って戻ってくる。 「とりあえず、座って待つ」  ショウコはそれだけ言ってベンチの一つへと腰掛ける。
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