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第22回 『元ひみこさま』その7
『山側から、水を引きます。この国では、まだ、金属加工は苦手なので、また、ある程度、見栄えということもあり、石で作った整流槽に通しまして、水の流れを分割し、タイミングをずらします。さらに、下側の様々な仕掛けを動かします。
水以外のものも、流すことは可能です。
お酒とかも。
で、仕事をさせたあと、還流させるわけですが、熱力学の法則により、自然に還流させることはできません。しかし、この時代は、魔力と自然力は、まだかなり、同じものです。
月の技術が、介入する余地はあるわけです。』
『インチキですね。』
『その言葉も、まだ、ありません。先取りはだめでこざいましょう。』
『すいません。』
『ほほほほほほ。まあ、結果的に、石は長く残るのです。重たいですけどね。こうした装置は、月の王さまや、お妃さまには、珍しいので、喜ばれるでしょう。お二人とも、地球は軽んじていますが、将来的投資であると、理解していただく必要があります。両方を呼び出せますか?』
『まあ。それは。はい。』
『いやいやで、申し訳ないことです。あたくしからは、言い出しにくいのです。しかし、地球にある、お二人の、かつての副官が、おもてなししたいと、申しておりますこと、お伝えください。』
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