『第36回 七つの着物の踊り』その4

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『第36回 七つの着物の踊り』その4

 『でも、うさぎさん、その推測はおかしいです。だって、その伝説は、確かにもはや、「地球伝説」のひとつだとは思いますよ。でも、聞いた話では、アマテラスさまが洞窟に籠ったたため、夜ばかりが続き、わざわいが起ったので、神様たちが、天の安の河原に集まって相談し、アメノウズメノミコトさまと言う方が、かなり危ない踊りを踊って、みんなで騒いだ。それを不思議に思った、アマテラスさまが、岩屋戸を細目に開いて、「あなたがた、なにやってるの」、と尋ねたところで、さらに鏡を使った策略でもって、洞窟から引っ張り出した。ということですよね。』  『かめさん、ちゃんと知ってますね。』  『まあ。まあ。で、その原因を作ったのは、スサノオノミコトさまという方だとか。ならば、まず、踊りを踊ったのは、ひみこ様、つまり、うさぎさんのおっしゃる、アマテラスさまではない。そもそも、同じ存在だと言う証拠はないし。また、その、スサノオさまと言う方は、今は、どこにいるのでしょうか。』  『あなたね、それは、言いがかりというものですわ。これらは、いわゆる神話とか伝説です。月の都市伝説だって、50年もたてば、怪しく変化もしますでしょう。実在ではないことも、多いですし。ましてや、今から400年まえ、ですからね。録画も録音も、地球にはないし、まだ、この地域では、文字も実用化されていない。まあ、この場合、アマテラスさまも、アメノウズメノミコトさまも、おそらくは、同じ人格が、後に、分断されたのです。暗闇だから、光を放たないものは、見えません。アマテラス様は、自ら光を放つ存在だとされていますから、鏡にも写るでしょう。また、日食の説明ならば、神様方がそれらを演じていることで、みな、納得できます。スサノオ様は、その後、大蛇の退治にあたり、英雄になります。この方は、アマテラス様とは、姉弟ですが、粗暴な行いの反面で、勇者的な活躍もする、なかなか複雑な存在で、その分、興味深いです。悪と善を併せ持ったようなところがあり、勧善懲悪的な存在でもありません。もっとも、神様ですからね。人知の及ばない存在なのです。火山ともなんらかの関係があると考える向きもありますが、もともと、どこから、どのように発祥したのかも、よくは、わかりません。お二人の生みの親は、イザナギノミコトとイザナミノミコトの両神様です。ところが、この方たちに関するお話しには、地球人類にとっては、この地域から遠く離れた、ギリシャにも、大変によく似たお話があります。関係ないとは言いにくいくらいです。まあ、これらは、月人から見たら、合理的ではない話しなのですが。そこが、魅力なのですよ。地球人類というものは、じつに、面白いのですよ。まあ、かめさんも、面白いわね。』  『なるほど。そ、なんですか。まあ、話は通じますね。いやあ、ははははは。うさぎさんには、敵わないなあ。』  かめさんは、あまり、うさぎさんに反抗できる立場でもありません。月には、月の事情と言うものがあるからです。  ところで、そこに、ゆっくりと回転する宴席が、たまたま近寄って来ていたのですが、そこには、北欧のあのお二人の勇者様たちがいました。  元ひみこ様は、そこで、二枚目の衣を脱いだのです。 7a30e593-34b9-4b30-89a6-5334dacbf918 大山(1729メートル。鳥取県)を、岡山県側から。  大山が火山として活動していたのは、2万年ちょっと前あたりまでのようなので、神話などに関係するかは、きっと、わからないでしょうけれど、出雲地域は、大山と三瓶山(島根県)の間です。三瓶山は、3600年前あたりに噴火しているようなので、現在も火山に分類されていますような(行ったことないです。)。神話と関りがあった可能性は、もしかしたら、あったりするかも? でも、歴史時代はるか以前なので、証明は難しいでしょうね。九州には火山が豊富ですが、近畿地方は、おお昔には紀伊半島に巨大火山があったけれど、それは1400万年は前のお話しみたいです。近いところでは、兵庫の神鍋山が2万年か1万年前あたりに噴火したみたいです。大和三山のうち、畝傍山、耳成山は、もともとは火山性のおやまさんとかですが、これも古いお話みたいです。赤穂市付近には、かつて、巨大な火山があったということですが、これは、8200~8300万年前とか。もう、やましんには、見当つかないです。アマテラスさまたちが活躍した高天原の所在地は、天界だったり、地上だったり、そりゃ空想だろ、と、いろいろ言われます様な。地上にしても、けっこうたくさんの候補地、立候補地があるようです。  それは、邪馬台国も同じで、もう、乱立状態と言っても良いかも。ただし、こちらは、意外と手の届く範囲内かもしれず、もしかしたら、この先、さらに有力な証拠が出てくるかもしれないですね。楽しみ。なお、とくにどこかを応援してはおりません。  
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