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episode.1
どこか遠くで目覚ましが鳴った気がする。
-------❁ ❁ ❁-------
微かにドアの開く音がした。
「すーちゃーーん!起きろー!」
体が揺すぶられる。
「起きないと....ちゅー、しちゃうよ?」
『ん....!やだ....。』
「よし、すーちゃんえらいえらい」
『やっぱり....ね...る.....。』
俺はベッドに倒れる。
「すーちゃん!起きろーーーーーー!!!!!」
耳元で叫ばれる。
目が覚めた。
『ん.....起きる....!』
「じゃあ、また寝る前に。すーちゃん、バンザイして?」
『ん...』
俺は両手を上げる。
碧が素早く俺のパジャマを脱がし、制服を着せる。
「すーちゃん、ほら、部屋出るよ?」
『行く....』
部屋を出ると、味噌汁のいい香りがする。
『味噌汁....!』
「すーちゃん本当に和食好きだよねー」
和食は本当に美味しい。
味も、見た目も、香りも、他には無くて最高だ。
「いただきます。」
『ん....!!!』
今日の朝食は白米と焼き魚と味噌汁、ほうれん草のお浸しだ。
焼き魚をほぐして、ホカホカのご飯の上に乗せる。
『おいしい....』
魚も食べつつ、シャキシャキのほうれん草も食べる。
『美味....』
豆腐とワカメの入った温かい味噌汁を飲む。
『美味い....』
「すーちゃんご飯の時だけいっぱい喋るねー」
『ん、、、おいしいから....』
「ふふっ、ありがと」
『ん』
-------❁ ❁ ❁-------
「お粗末さまでした。」
『ん....!!!!!!!!』
俺は食器を片付けて、皿を洗う。
「じゃあ俺は机拭いとくねー
別に皿なんて俺が洗うのに...」
『や』
朝起こしてもらって、ご飯も作ってもらってるんだからこれくらいはしなきゃ
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「すーちゃん、終わったー?」
『ん、』
「準備終わってる?」
『ん、』
「じゃあ、鞄持って?行くよー」
『ん、』
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