門衛になっちゃった

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 となると、こうもぼんやりもしていられない。ここには頼れる人なんて誰もいないし、家もない。お金もないから、今日の昼ごはんすらありつけないかもしれない。それに、何となく分かるのだ。このまま気絶しても、眠っても、日本には帰れないということが。だったら、早くここで生きていけるように何とかしないと!  いつの間にか、私は周囲からジロジロと見られているのに気がついた。それもそうか。私の格好は浮きすぎている。この街ではほとんど見かけない黒髪黒目。さらには、Tシャツの上にパーカーを羽織り、ショートパンツにサンダルという、日本でも寝間着の延長と取られかねない緩い服装だ。  その時、いやらしい目でこちらを見つめる男と目が合った。私は残っていた焼鳥を素早く口に頬張ると、串を地面に投げ捨てて駆け出した。
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