61人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
大剣を構えるパークを、ヘヴンが制した。
「だめよ。タイミングがずれたら、そこで終わり。
万が一、パークがやられても、魔王にとどめは刺せないわ」
「じゃぁ、どうするんだ?」
「私の寿命を使う。これでライフスパンは9になる」
ヘヴンは、タンバムを優しく撫でる。
飛龍は悲しげに一啼きし、ライフスパンの表示を9にした。
「皆、良いパーティーだったわ。ありがとう。絶対にレイドを斃してね」
「良いパートナーだったよ、2人共」
ダミーは最後の砲撃を行った。
タンバムのライフスパンが0をカウントし、風景に溶けた。
9つの尾が伸び、寸分違わぬタイミングで、ゴレームの『א』を消し去った。
ゴーレムは大量の土砂となり、一気に朽ち果てた。
タンバムは満足そうに優しく地上に着地した。
こうして、300歳の若い飛龍と25歳の龍召喚司は短い生涯を閉じた。
最初のコメントを投稿しよう!