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それは親方も同じようだった。
「製品を作るにはまだ不安定なのは確かです。なのに好きなものを作らせると購買者にウケの良いコンセプトを持ったものを生み出す。そんな不思議な感性を持っています。あとは技術です。どうか続けさせてあげてください。若い子はなかなか育たないので」
親方に頭を下げられた。義妹を預かってくれているこちらこそ、頭を下げたいほどなのに。
そうか。だから呼ばれたのかと耀平は悟った。育てたいから、家の都合でいつか戻されないかと案じていてた。だから耀平を呼んで、義妹の才能の片鱗をみて欲しかっただと気がついた。
「こちらこそ。妹のことをこれからもよろしくお願いいたします。きっとこれだけのものが造れるようになったのは、こちらにお世話になってからだと思っております」
「そちらのお父様やお母様は反対はされていませんか。倉重は、実家のことはあまり話してくれません。履歴書を見ても、実家のことなどわかりませんし。まさか実家がそんな地方で有名な会社だとは思ってもいませんでした。お兄さんから注文をいただくようになって、初めてわかったことでしたので」
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