2.××年 小樽

20/20
前へ
/357ページ
次へ
「困っているじゃないだろう? エスカレートしてストーカーとかになったらどうするんだ」  花南が黙った。平気な顔をして、実際は困り果てているのだと察した。 「カナちゃんは、部屋にいろ」  え、兄さん? 花南に止められる前に、耀平はドアを開ける。まだ怒り心頭の青年が拳を振りかざしていた。  部屋を出た耀平もすぐドアを閉め、そこに立ちはだかる。
/357ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4788人が本棚に入れています
本棚に追加