3.△△年 小樽

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 決めた。俺は、花南をそばに暮らす。  花南を俺のものにする。もう誰かに触られていると案じるのはごめんだ。  花南を囲って、俺のものにする。どんなに強引でもいい。花南が泣いてもいい。  気難しい花南など、正攻法で責めても時間がかかるだけ。時間などない。待てない。いますぐ、俺と航のそばに連れ戻す。  花南が小樽へと修行に出て、二年。耀平は既に動き始めていた。  ガラス工房の会社を起こす準備を進めていた。山口の市内でちょうど良い物件がないか探す日々。  見つけた家には、花南専用の小さな工場をつける。そこで、花南に創作をさせる。きっと、いいものを造り出すに違いない。  今度は、俺が義妹をガラス職人に仕上げる。  それと同時に。耀平は手元にある『秘密の封書』を前に項垂れる。  以前から気になっていたこと、なかなか決意できないことがあったのだが。ついに調べた。  花南と暮らす前に、はっきりさせておこうと――。  杞憂であって欲しいと願っていた。だが、妻とあれだけの決別をしただけあった。  ――『航は、俺と血が繋がっていない。他の男の子供だった』。  DNA鑑定の結果だった。
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