ソウルの夜

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. 空港に到着すると、既に絢音さんと亮太くんの姿があった。 直紀さんと亮太くんの初対面だ。 「初めまして!衣咲さんと同じ企画部の浦辺亮太です。二人とはWIN仲間ということで、仲良くさせてもらっています。」 「土岐田直紀です。俺も元企画部だから、衣咲とは顔見知りで……小森とは同期の腐れ縁。今日から3日間宜しく。」 「はい!こちらこそ!」 思った通り、亮太くんと直紀さんが打ち解けるのに時間はかからなかった。 絢音さんのことを『姐さん』と慕うなら、直紀さんのことは『兄貴』と言い出しそうな雰囲気。 男同士だからこそ、話しやすいこともあるだろうし、本当良かった……。 すると、携帯の画面を確認しながら、絢音さんが私に訊いてくる。 「そういや、喜志は?衣咲ちゃん連絡あった?」 「いや、私の所にはないです……。」 「まあいっか。あの二人は別で予約しているし、待っていなくてもいいから先に行こうか。」 その言葉と共に、先陣を切ってチェックインカウンターへ進む絢音さん。 喜志と顔を合わせるのは、搭乗口の待ち合いスペースになりそうだ。 ってか、喜志……寝坊とかしていないよね? .
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