上書き

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普通の生活が始まった。 分担は曖昧な所はあるが、彼は優しいし私の出来ない所はフォローしてくれる。私はせめて料理位はきちんと彼の要望に応えようと料理教室に行く事にした。 「皆さん、新しいお仲間です」 先生の声かけで皆さんはこちらに注目をしている。 「 」全員直立した 「」礼をした。 「です宜しくお願いします」 あちらこちらから「えっ?名前?」と声がした。 ****** 「ただいまぁ」 「お帰り、どうだった?楽しかった?」 「うん、たのし……何これ?」 私は洗濯物の畳んである山を見た。 「やっておいたよ。目につく物全部」 「洗っちゃいけない物があるし、畳み方だって…」 「麗、前々から思ってたけど細かくない?俺、細かい人NGにしておいたけど…」 「細かいのはどっちよ!」 お互い、少しづつ何か違うと思ってた事が爆発した。 暫くの沈黙の後… 「麗、お腹空いたんだけど…」 「作ります」 こんな時位買って来るとかさぁと思いながら…。 「さっきはごめんね。ご飯美味しいよ」 何時もの彼に戻り優しく笑う。 結婚てこんなもんかな?私の条件が甘かったのか、彼の条件に合っていなかったのか?私はそんな事を考えながら、でもこのが失敗なんて思いたくなくて会社と家事を必死にこなした。 それからも、幾度もお互いの意見の食い違いの衝突は続いてた。 ***** ある朝、体が怠い…。 「ねえ、体がだるくて熱があるんだけど」 「えっ?今日は休んで寝てて、俺仕事早く切り上げてくるから良くならなかったら病院行こう。」 彼は優しい、心配もしてくれる。有難いがそれまでのモヤモヤで素直に喜べなくなっていた。
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