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私はスマホを取り出し直ぐに質問をした。
(カラオケ、彼の18番と彼の好きな歌)
答えは直ぐに来た。
(18番は『リンダリンダ」好きな歌は「歌舞伎町の女王)
えっ?なななにぃ~?
(他に好きな歌は?)
(「夜に駆ける」「炎」、MISIA、Superfly、リサ、YOASOBI、川中御幸)
みんな無理!てか上手すぎシンガープラス最後は何!
「カラオケはストレス発散です。上手く歌えなくても楽しめばいいんですよ」
楽しそうに首を上下に振り弾みながらリンダリンダを歌っている。唖然とした…。
「すみません、僕の好きな歌からで、麗さん、曲入れました?」
「いえ、まだ着いたばかりで…」
御希望通り少し控えめに…。
「なら、麗さんの好きな歌、唄いますよ。何がいいですか?カラオケ定番のレモンは合いの手しかできませんが…ウェィッ!」
「では、はくじっ…じゃなかった『日曜日の使者』を」
レモンのウエイッ!だけ聞いても…白日は無理だろうから、同じ歌手の歌にしておいた。
カラオケをどうにかやり過ごし、帰りに送ってもらった。運転は上手い、横顔も好みだ。
「麗さん、毎日通勤大変じゃないですか?
もし、僕の事、気に入ってくれたのなら会社の近くに新居見つけましょうね」
素敵な笑いじわが出来た顔に優しい目で、リンダリンダを歌ったと思えない優しい声だ。
「また、会ってくれますか?」
「は、はい…宜しくお願いします」
車を降りて見送ると…。
ブレーキランプ5回点滅…。
今度、ドリカム歌わなきゃと思いながらマンションに入った。
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