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「タトゥーなんて入れてどうすんだ」
彫り師の人に言われた。
「まだ十八だろ?早まることはないんじゃない。それに、あんたが訴えたら俺が傷害罪で捕まっちまう」
訴えることなんてするものか。
俺が決めたことなんだ。
「どうなってもしらねぇかんな。あとはあんたの人生だ。そいつがあんたを飲み込んだとしても知ったこっちゃねぇ」
俺の人生飲み込まれても誰にも迷惑をかけない。
俺は握り拳大の龍のタトゥーを肩甲骨あたりにお願いした。
色は黒と朱の二色だけ。
黒い液体は灰を水に溶かして作った。
朱い液体は俺の血だ。
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