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◇
「えっ? 入りたいって……バレー部に?」
耳を疑う私に、保宮宿衣と名乗った女生徒は、真剣な眼差しを向けたまま頷きお下げ髪を揺らした。
「はい。玉尾さんの練習を偶然お見かけしまして。あの闘志あふれる練習を見ているうちに、なんだか私も胸が熱くなって、じっとしてられなくなったんです」
「見てたのなら分かるでしょ。轟々コーチはとっても厳しい人よ。生半可な気持ちじゃとてもついていけないわ」
「運動は苦手ですが気持ちじゃ誰にも負けません! お願いします! 私をバレー部に入れて下さい! 玉尾さんの力になりたいんです!」
私は無意識に彼女の手を取っていた。
「保宮さん……ありがとう。一緒にがんばりましょうね」
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