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「まぁ、あんたたち出会ってから付き合うまでもすぐだったし……よくここまで持ったよね」
「まだ終わらせてねーよ」
元々、今日は会いに来る予定をしていてみんなで遊ぼうとなっていた。
「諒も行きたいって」って咲が言ってきた頃からおかしいとは思っていたんだ。
あんなに「気持ち悪い、近づいてほしくない」とか言ってたのにそんなことを言うなんてバレても仕方ないも思うけど……。
咲との出会いは2年前。
……といっても最初は友達がよく行くお店の店員がすっごく面白いという話を聞いていただけだった。
俺はその時はもう地元を離れて上京をしていたから、友達の話を聞いて会ってみたかったけど会うことは出来ずに興味だけはあったから、メッセージアプリのIDなんか聞いちゃったりして、その頃からよく電話をしていた。
電話とメッセージのやり取りしかしていない頃から、咲は俺にとってすっごく好きな女で。
咲が用事でこっちにくるってなったとき、俺から告白して付き合いだした。
それから2年だけど、遠距離で当然会う機会もたくさんあるわけもなく……。
まぁ、たしかに双葉の言う通りよく持ったと自分でも思うし。
「はぁー。なんでこうなったかなぁー」
仕事で一大プロジェクトをいま抱えていて。
そのプロジェクトが成功したら咲にプロポーズするなんてことまで考えていたのに、すべて水の泡。
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