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「地元から?」
「うん。こんな家で暮らしたらどう?」
スマホに一枚の画像を表示させて咲に見せる。
「……え?これどうみても臣の部屋に見えるけど……?」
「うん。だから咲は俺と結婚して俺の家に住めばいいんだと思う」
「……へ?」
俺の言葉に咲の顔をますます困惑度が増す。
「こんなことまたあったらたまらないし、それなら俺の近くにいて欲しいんだけど。嫌?」
ポケットから箱をだして、その箱をパコっとあけて咲へと差し出す。
「ええええええ!?嘘でしょ?騙されてる?」
「騙してねーし、嘘じゃねーよ。俺はずっと咲と結婚したいって思ってる。こんなタイミングで言うはずじゃなかったけど」
プロジェクトが成功したらとか思って計画練ってたのに、本当に水の泡。
「で、結婚するの?しないの?」
「す、する!!」
ガバッと咲が俺に抱きついてくる。
「わー、やったね!おめでとう!」
わーっと拍手がわきあがる。
「あれ、双葉しかいなかったはずなのに……」
周りには双葉の他に貴志も諒もいる。
「貴志には話してた。もし、咲が俺の事を追いかけてきてくれたら、プロポーズするって」
「ふん、俺は認めてないけどな」
「お前に認められなくてもいいわ」
ふんっと顔を背ける諒に俺も顔を背ける。
コイツとだけは絶対に仲良くなんてなれる気がしない。
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