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私は今、幸せの絶頂にいる!
三十七歳、ついに理想の旦那を手に入れて結婚することになったの!
友達が代表に結婚式の祝辞をしてくれることになったし、本当に最高だわ!
こんなに幸せになっていいのかしら…とタキシードを着て隣に立っている旦那を見る。
旦那はイケメンな笑顔で頷いた。
少し前、旦那は前の妻と離婚した。離婚した理由はよくわからないし、何度も聞いたがはぐらかされてしまったので別にいい。
とにかく一度取られた男を取り返したのだ。人生は最高だ!
「…以上で私のお祝いの言葉とさせていただきます」
幸佳は頭を下げた。
幸佳の顔は何だか悲しそうだ。きっと、離婚の理由も幸佳にあって、秀人に離婚を告げられたのだろう。
やはり秀人の運命の相手は私だったのだ!
「秀人、私子どもは2人ほしいなぁ」
「晴海との子どもかぁ、夢みたいだ」
秀人と私は笑い合った。
―――これが、いつか私の泣いた理由になるとも知らずに。
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