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"今日は本当にありがとう。お陰で助かったよ。で、セサクはどう?"
"大丈夫だよ"
"見てて分かった。セサクは自分の細胞を使って傷ついた組織を作り治せるんだね"
"そうだよ。でもそれは、自分の身を削る作業だからたくさんはできなくて、ここぞって時だけにしてるんだ"
"そっか、まさに自己犠牲みたいな能力だね"
僕は医者としては、全然ダメだ。この5人がいないと手術はできない。君たちがいつまで僕の右手に住んでいてくれるのかはわからない。でも、そんな日が来ても、僕は人を救い続けられるようにもっともっと努力しよう。
「よし、手術を始めよう」
僕の声とともに、僕の右手から出てくる彼ら。その中には、ウロウロと所在なさげに歩くセサクの姿もある。
僕たちは絶対に手術を失敗しない。
彼らの事は僕と小林先生と中村さんしか知らない隠し事。
今日も頼むよ、いなくなったという2人もいつか戻ってきてくれると信じて名付けた、
僕の右手の神Seven
1 手術は絶対に失敗しないんだ
【了】
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