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「よし、終了だ」
僕はそう宣言して、手術室を後にする。
今日の手術は血管を巻き込んだ腫瘍の摘出術。少しでも血管を傷つけたら、大出血を起こして患者は死んでいただろう。
でも大丈夫。
そんな事は起きない。
だって
僕、清水和平は絶対に手術を失敗しないから。
勘違いしてはいけない。
どこかのテレビドラマの女医さんとは違って、僕がスゴイのではないよ。
僕には5人の強力な仲間がいる。
そのお陰で、僕は絶対に手術を失敗しないんだ。
「清水先生、お疲れ様でした。今日も完璧な手術でしたね」
そう労ってくれたのは、麻酔科医の小林先生。僕の大切なチームの一員であり、もう3年間くらい僕のチームで活躍してくれている信頼深き仲間だ。そして、とても綺麗で聡明な小林先生に僕はずっと恋心を寄せている。今のところ、1ミリも距離は縮まってないんだけど。
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