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薄茶色のご飯の米粒の隙間からは、薄紅色の鮭としめじ、そして細切りになったにんじんが顔を覗かせている。いい彩りだ。とても美味しそう。
箸で摘んでほくほくのご飯を口に入れる。するとふわりと、醤油の香ばしい香りが漂った。優しい味付けのご飯に、よく解された鮭が塩気を添える。その味の加減がまたちょうどいい。
しばらく無言で炊き込みご飯を食べてから、私はふーっと息を吐いた。そして今度は、味噌汁椀へと手を伸ばす。
まずはお汁を一口。それは、豚肉や野菜から染み出た旨味の濃厚な味がする。炊き込みご飯がさっぱり美味しいものなので、この濃厚さがちょうどいい。
豚汁の具材は、豚肉、大根、大根の葉、にんじん、じゃがいもだ。エルゥがご飯を作ってくれるようになって、私は大根が葉っぱまで食べられることをはじめて知った。
……むしろ、なんでエルゥが知ってるんだ。
「はー美味しい」
ほくほくのじゃがいも、ほどよく脂が乗った薄切りの豚肉。シャキシャキとした歯ごたえの大根とその葉っぱ。それらを頬張り、しっかりと味わう。
そして、冷たいビールを喉に流し込んだ。
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