16人が本棚に入れています
本棚に追加
09:キュウビの過去(一人称視点)
ちょうど四年前、私が小六の時、妖力が覚醒した。その数日前から、突然おでこだけが熱を持ったり気分が悪くなったりして、覚醒する兆候はあったんだけど。
またおでこが熱くなって、今までにないくらいの熱さで……触ったらヌメってして。
髪の色が金色に変わってるし、鏡で見たら目の色が青っぽくなってるし、おでこには第三の目が現れていた。
「私は……『化け物』になっちゃったの……?」
最初は、そう思った。
そこに置いてあるペンダントあるでしょ? 雪の結晶の形をしたやつ。それが急に目の前に現れて、するっと首にかかった。そしたら頭の中にたくさん景色が浮かんで……忘れてた過去の記憶だった。
美晴ちゃん、その記憶を追体験できるけど、やってみる? ……うん、分かった。じゃあ私の手をにぎって。
最初のコメントを投稿しよう!