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その場に蹲り、背中を丸めてお腹を押さえる…
頭が上手く回らず、立ち上がる気力も出ない…
俺はここで死ぬのか…
「佐伯先生、おはようございます。失礼しますねー…アレ?佐伯先生?」
三雲さんの声…そういや、今日は来てくれる日だったか…
意識が遠のき、三雲さんの足が視界に映った所で目の前が真っ暗になった…
「さ、佐伯先生!?大丈夫ですか!き、救急車!!」
ーーーーーーー
「……ん…」
意識が戻り、ボヤけた視界がハッキリすると、見慣れない白い天井が目に入ってきた。
あちこち視界を彷徨わせていると、傍に白衣を着た男性が座っていた。
華奢なその人は、髪の毛はオールバックにして眼鏡を掛け、顔付きも端正で色気があり、男の俺でも格好いいと思った。
「気が付かれましたか?ここは病院ですよ」
「びょーいん…ああ、そうか…」
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