36人が本棚に入れています
本棚に追加
私はあることを考え出す。
私と美華吏が似ているのなら、大嫌いな私のことをわかってくれるのかもしれない。
無責任な思いのはずなのに、そう思い立った時には口を開いていた。
「私、今まで…………」
そう言って、私は大嫌いな自分のことを話始めた。
まだ涙は溢れてやまないから時々、美華吏からもらったティッシュで涙を拭った。
話せば話すほど、私はなんキロもある重りを背中にせおって、それを倒れそうになりながらも運んでいたように重たかった体は、軽くなっていくような感じがした。
美華吏は私の話が終わるまで何も言わずずっと黙ったままだった。
私は今まで誰にも、話したことがなかった本音をすべて話してしまった。
優しすぎて繊細すぎる美華吏の前で本音を言うなんて、余計に辛くなっていた私だったのに。
せっかく止まっていた涙はまた溢れだした。
「辛かったな。助けてあげれなくて本当にごめん」
美華吏はそう言って私の頭を優しく撫でてくる。
私は恥ずかしくて美華吏から目を逸らした。
私はいじめられてる中でも美華吏の優しすぎる心に支えられたからここまで耐えれたんだと思う。
そう思えば、美華吏が謝る必要なんてこれぽっちもない。
「うんん、ありがとね」
私はそう言って無理やり笑顔を作った。
最初のコメントを投稿しよう!