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遥輝と2人で水族館になんて行けない。でも4人でなんてもっと行きたくない。
周の心の中で、いつの間にかまた雨が静かに降りだしていた。そして周はそれを感じながら、遠い海に沈んでゆく夕陽を見つめていた。
心の中の半分に、雨が降る。
傘をささなければ濡れてしまうのだろうけれど、どうしたらその傘が手に入るのか、今の周にはわからなかった。
──雨は静かにその胸に降り、そしてまだ止まない。
〈END〉
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