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Another side-⑧
なんだか不思議な気持ちになる。
ユノと並んで、
この家の周りを取り囲む人間たちを
迎え入れるべく待っているとき…。
ユノ…おまえの表情は昔と
ちっとも変わらなかった。
そのギラギラとした瞳。
不適に笑う仕草…。
俺の知ってるユノがそこにいた。
俺とユノは一族の中でも
1,2を争うソードの使い手だと、
周りの者たちは口を揃えていうけれど、
ユノのソードの裁き具合は、
俺のレベルよりはるかに上、だ。
あのしなやかな手首の反し方…。
人間を血祭りに上げれば上げるほど、
おまえの動きは凄みを増す。
ユノ…。
おまえは悪魔の頂点に立つ男だよ。
そんなおまえが、
なぜ俺たちから離れようとするんだ。
そんなの、
俺が絶対に許さない。
おまえは一族の長になれる男。
俺はそのサポートをする右腕みたいなものだ。
絶対に諦めないからな。
おまえの為にも。
そして俺の為にも…。
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