君の好きな人は僕じゃない。

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君と最初に会ったのは、幼稚園の見学のとき。 君はその時のこと、忘れているんじゃないかな。 君は誰とでも打ち解けて、誰よりも努力家で。 私、知っているよ。 君はお遊戯会の台詞を本番では滑らかに読んでいたけど、練習では上手く言えなくて、悩んでいたね。 だけど、君はたくさん努力をして、皆に褒められるほど上手に言えていた。 私にはできないよ。 君は頑固で、性格は物凄く悪いけれど。 でも、君は人のために誰よりも努力していた。 縁の下の力持ちとは、君のことを言うんじゃないかな。 私は、そんな君が好き。 だけど、君は私の後ろのあの子が好きなんだよね。 そりゃあ可愛いし、優しいし… 憧れるのも当たり前。 きっと、君ならあの子に受け入れられるよ。 私が、もう少し可愛かったらな。 優しかったら、良かったのかな… だから、君は友達。 ──それでいいの。
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