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砂や汚れを流して体を拭いてやっている間、姫は時々目を開いたが、私の顔を見ると安心したようにまた目を閉じた。
この数ヶ月で肌艶も肉付きも良くなり、浮き出ていたあばらも前よりは目立たなくなってきている。
だが、保護した当時のいくつかの傷がやっと癒えたところだったのに、また姫の体はあちこち傷だらけになってしまった。
力の抜けた細い体を私の胸に寄り掛からせて下着を履かせ、もこもこした伸縮性のある素材のワンピースのような寝間着を頭からかぶせる。今まで着せたことのない系統のものだったが、これを用意した花野の趣味なのだろうか。淡いピンク色のもこもこしたものを身に着けると、幼さの残る姫がさらに幼く見えた。
少し開いた唇に、唇を重ねる。無意識なのだろうが、姫が少し吸い返してきた。
「姫……」
朦朧としている姫の首にも、優しく口付ける。
「ん……」
胸にも背中にも太ももにもしつこくキスをして、姫がどんな声を上げるのか聞いてみたいと思った。この少女は私のものだというように、体中に跡を残してみたい。太ももの間に手を伸ばして、まだ何も知らない体に未知の快楽を与えてみたい……。
ふとした拍子に湧き出てくる強い衝動に、ぶるぶるっと頭を振る。
姫の意思を無視してその体を自由にしようなどと、そのような無体なことは決してあってはならない。それはあの金髪の男と同じ獣同然の恥ずべき行為だ。
私は深呼吸してから、くたっとした力のない姫の体を抱き上げて、リビングへ向かった。
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