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ストーリー9.ファイナルロット
「しばきゅう」が隊長機を倒した瞬間、隊長は繭莉を煽る。
なぜ、教えたとおりにとどめをささないかと。
繭莉は逡巡した様子を見せる。
隊長は隙を見計らい反撃しようとするが、とたんに電気系統が落ちる。
ワタルと工場の新米技術者の浦田が、隊長機に潜り込んで、操作系と駆動系の大動脈を切断していたのだった。
こうして隊長を生かしつつBiVEの機能を停止することに成功する。
ただ、繭莉は気づく。
隊長はBWに侵されておらず、正気だったと。
すべてが白日の下にさらされる。
何もかも理事長が企み、兵器の横流しなどの私欲のために暴走した事案だった、とネットニュースは解説する。
逮捕される理事長。
父は面会に行く。
理事長は父と母の子供のころからの親友で、高校でも同じロボット製作部だった。
理事長と会い、回想を語る父。
だが、その直後、理事長は獄中で服毒自殺する。
誰が毒を与えたのか。
理事長は誰かからBWを受けていたのか。
繭莉は疑う。自分の頭で考える。
でも、ひとりじゃない。自分の力で築いた、自分を想ってくれる人々との絆を信じて進む。
(完、またはつづく)
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