《3章》 美しい顔にはウソがある!?

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駅から徒歩五分の情報は本当だった。  レンガ調の外観。 庇の上には『喫茶 ワンモーア』と白い文字が立体的に作られている。店の前には黒板スタンドに白のチョークでメニューが書かれていた。  優しい声の、優しい表情をした中年の女店員が迎えてくれた。モーニングセットでアイスコーヒーとフレンチトーストを頼んだ。 奥のキッチンには七福神のエビス様そっくりの風貌をしたマスターが、手際よくフレンチトーストを作り始めた。  待っている間、ワクワクが止まらなかった。店の壁には芸能人のサイン色紙が飾られている。若手イケメン俳優のものや、毒舌が売りの巨漢女装タレントのものもあった。
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