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【4】
グラスの中で、ミルクの白がコーヒーの黒に混ざり合って溶けていく。
梨夏はストローを刺してをアイスコーヒーを飲んだ。
「うん! 美味しい。何で喫茶店のコーヒーって美味しいんですかね」
「何で野球選手は野球が上手なんでしょうか、みたいな質問だな、それは」
花染は肩を揺らして笑った。
「え、そんなに変な事いいましたかね」
「いやいや、そんなことないよ。それより、深田さんは瞬一くんとは付き合ってないと?」
「ええ、そうです。確信しました」
梨夏は力強くあごをひいた。
「どうしてそう思ったんだい」
花染の問いに、梨夏は説明していく。いい終えると、
「なるほどね。分かったよ。でも、あくまでも推測の範囲だから、本人に確かめたほうがいいかもね」
花染はストローで氷をかき回した。
「はい、そのつもりです」
梨夏は深くうなずいた。
喫茶ワンモーアを出た。本当に美味しいフレンチトーストだった。評判通り。いやそれ以上のものが舌を満足させたくれた。
女性店員は「また来てくださいね」と店先まで出向いてくれた。
「すごく美味しかったです」と梨夏はお礼をいって店を離れた。
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