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あの夏。
わたしは瞬一を殺した犯人を必死に探した。
犯人は『――』だった。
今も生きている。
なに食わぬ顔で、この世界の一部として。
世の中は不条理にすら寛容だから、罰せられる日は来ないのかもしれない。
わたしは一枚の写真を胸ポケットにしまった。
新しい生活がはじまる。
故郷が遠くなる。
でもずっと忘れない。
キミを、あの日々を、あの夏を――。
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