<最終話>

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(ファミレスの座席/同日18時40分) 瀬良は遠藤と楽しそうに話している。 遠藤は真顔で話を聞いている。 女子が見たら妬むような光景。瀬良はモテる。 でも遠藤には関係ない。 異常現象を調査して、トリガーを見つけて、抑制できればそれでいいのだ。 将来、上層部のトップになるためにどんな手段を使ってでも成果をあげる。 しかし今回はいつもとやり方が違うように思えた。 彼女自身があんな危険な状況になるまで何もしないはずはない。 瀬良「遠藤さん……何か食べる?」 遠藤「ではチョコレートケーキを」 瀬良「甘いの好きなの?」 遠藤「もうしょっぱいのはこりごりなの」 呼び出しのベルを鳴らす。 店員は来ない。 瀬良「あれ、来ないね…」 遠藤「裏でポテトでも揚げてるんじゃないかしら」 イケメン高校生とクールな美人女子高生の普通のデートのようにも見える。 実際はフライドポテトが山積みで、彼女のほうは相変わらず仏頂面だ。
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