7431人が本棚に入れています
本棚に追加
/1587ページ
私は目を細めてオミオミの手元に顔を近づけた。
「…保護者…パス……」
ん?
「オミオミが…持ってたの!?」
「だって、俺の家、こういうの必要ねえし。実際、今まで一回も使ったことねえし」
…それは……
今までは…そうだったんだんだ…
「センコーから聞いた。明日、コイツ(兄)とお前でこれのために学校来るって」
「…あ、うん。その予定だったけど…」
「断っといたから」
「え?」
「だって、これあるし」
「あるし…って…だったら最初から言ってよね!? そのために奥村さんや社長にもいろいろ…副社長なんて、明日無理なお願いしてたのに――」
「だからだよ」
「は?」
「なんでこんなものがそんなに欲しいのか知んねえけど、こんなもののためにコイツ(兄)とこんなことしてんじゃねえよ」
最初のコメントを投稿しよう!