6月末 テスト期間と同窓会の知らせ

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「ああ、すみませんね。お二人とも部屋の外から呼んだんですが返事がなかったもので、及川さんが部屋にいなかったので、こちらに。悪いとは思いましたが入らせていただきました」 奥村さんはオミオミの寝顔を見つめたまま言った。 「いえ…こちらこそ…すみません」 もう、何をどう謝ったらいいのかもわからない。 けれど、そんなことは微塵も気にしていない様子で、奥村さんは横顔からでもわかるほど一層目を細めた。 「…坊ちゃんの寝顔を拝見したのはどれくらいぶりでしょうか…。こんなにも安らかな寝顔を見たのは…もしかすると初めてかもしれません。よほど…安心してるんでしょうね」 「そ…そうでしょうか…」 確かに、この寝顔は可愛い…… って、言ってる場合じゃない。 この状況、奥村さんだから奇跡的にツッコまれないだけで、下手したら…犯罪。 「…いつまでも見ていたいくらいですが、そろそろ起こしませんと、遅刻ですからね。及川さんお願いしますね。私は朝食を出しますから」 奥村さんはまだ見ていたい…という思いに後ろ髪を引かれながら惜しむように先に部屋を出ていった。
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