頭の上の音

chapter5

夜風が気持ちいいなあ。
お前んちに行くの何年ぶり？　ああ、昨日ぶりか。

あっそうだ。すっかり忘れてた。ラインだよ、ライン。

「暗い道には気をつけて。
あなたの隠し事、もらいにゆきます。」

もうすっかり暗くなっちゃったよ。
いたずらだとは思うんだけどさ、なーんか気になっちゃうんだよね。

え？　縦読み？
くあ？　くらあ？
なにそれ。

たすけて？
そんな文字どこにもない……って思ったけどあったわ。ほんとだ。
でも、いくらなんでもバラバラすぎん？
こんなに散らばってたら、意図的にそうしたんだか、たまたま「たすけて」が入っちゃったのか、よくわかんなくね？