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直感を頼りにするならば、目の前にあるコードは、ファストトラックで読んだノギーさんのソースコードと、細部までそっくりだった。私の記憶が正しければ、変数の名前の付け方まで一致している。しかし、それだけで作者が同一人物だと断言してよいものかどうか。私には自信がなかった。
ソースコードをいくら読んでも確証を掴むことができないのなら、どうすればよいか。しばらく考えてみたが、いいアイデアは浮かんでこなかった。ため息をつき、マウスをクリックして、ファイルを閉じたとき、盲点があったことにようやく気づいた。
「間違いないです。このソースコードを書いたのは、ノギーさんです」
「本当に？」
期待と不安の入り混じった顔で、サトミキは訊いた。
「コードを読んだだけで、本当にわかるの？」
「コードを読んだだけでは、わかりませんでした。ノギーさんの書いたコードに限りなく似ていましたが、やはりそれだけでは無理です」
「じゃあ、どうやって……」
「ちょっと盲点だったのですが、Gitのアカウント名を見てください」
私は、ディスプレイに表示されている、アルファベットと数字の短い文字列を指し示した。
「何か、気づきませんか？」
「nggy1978のこと？」
「そうです」
「わからないわ。何かの意味が込められているのかな？」
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