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ロボットのともだち
あるところに大きなお屋敷に住む少女が居ました。彼女の名前はロゼッタ。彼女には何でも話せるロボットのともだちが居ました。名前はセンド。彼女の膝丈くらいしか身長が無いセンドでしたが、彼女よりも良く物事を知っていて、何でも教えてくれるセンドが大好きでした。
いけない事をしたら注意され、良いことをすれば褒めてくれて、テストで100点を取れば、一緒になって大喜びしてくれます。
ロゼッタにとってセンドはとても大切な家族でした。
ですが、実の両親にとって、センドは唯のロボットにしか過ぎず、時々とても冷たく彼に当たる場面がありました。それがとても悲しくて、彼を慰めた後に「どうして、あんなことするの?」と尋ねました。
「アレは唯の機械、物だ。心何て無いから大丈夫だよ」
父はそう言いました。ロゼッタにはとてもそうは思えませんでしたが、あまりしつこく言うと父は激昂して手を上げる事があるので、それ以上は何も言いませんでした。
その様子をセンドが物陰からはらはらしながら見守っていました。
「ロゼッタ、ありがとう。でも、僕の事で旦那様に物を申すのはこれっきりにしておくれ」
「どうして?」
「君が分かってくれるだけで、十分だからだよ」
センドはニコッと笑いました。確かに機械で出来た体だけど、見た目が無機質なだけで、心はちゃんとあるとこの時、ロゼッタは強く思いました。
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