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未来を約束する隠しごと
平凡なサラリーマンである翔太は、彼女の結芽と同棲している。その彼女が、最近なんだか挙動不審のようだ。
疑うきっかけは、仕事を終えて翔太が帰ってきた数日前のこと。
「結芽、ただいまー……って、どうしたの?」
「し、翔太……!おかえりー。なんでもないよ、今ご飯作るね!」
リビングの端っこで背を向けて身体を丸めて小さくなっている結芽を不思議に思った翔太。彼女は一瞬肩を震わせたが、なにごともなかったようにすぐに笑顔で取り繕い、夕飯の準備を始めた。
だが、翔太は気づいてしまった。この家が魚の臭いで充満していることと、結芽がなにかを必死で隠していることに。
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