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まさか森山君?
ベッドから起き上がってインターホンに出た。
「お疲れ様です。新井です」
「新井さん?」
ドアを開けると、今年うちの会社に入って来た新井さんが立っていた。
手にはレジ袋を持ってる。
「ここ、森山さんの部屋じゃないんですか?」
マスカラを盛った睫の長いを瞳を新井さんが瞬きさせた。
甘い香水も香ってくる。
可愛らしいピンク色のワンピースがよく似合ってる。
デート帰りかな?
会社にいる時もお洒落だけど、今はかなり気合が入ってるように見えた。
「森山君の部屋は向かい側」
「森山さん、いますかね?」
「いると思うよ。今終わった所だから」
「お休みの所だったんですね。失礼しました」
新井さんはレジ袋から栄養ドリンクを一本取り出して、笑顔でこちらに向けた。
「差し入れです」
「ありがとう」
「では、お休みなさい」
新井さんがドアを閉めた。
うん?今のは森山君目当てで来たって事?
「お疲れ様です!新井です」
ドア越しに明るい新井さんの声が聞えた。
どうやら森山君の部屋のインターホンを押した所らしい。
「由香ちゃん、来てくれたんだ」
森山君の声も聞こえた。
由香ちゃんって呼んでるの?下の名前で呼ぶ程親しいの?
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