携帯電話

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携帯電話

「あの、その携帯、私の物なんです!どこで拾ったんですか?」 電話口から聞こえる声と同じものが、頭上から聞こえた。 振り仰ぐと、天井に足をつけ逆さに立った女が、髪を振り乱し血眼になって人混みを見回している。 「あの、その携帯…」 私は電話を切ると床に置き、その場を立ち去った。
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