プロローグ

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私の首筋を細い舌先がゆっくりと耳のほうへ上がってゆく。 彼の手は私の太ももを包むようになぞり、円を描き優しく触れる。 舌先が耳元まで来ると、そっと耳たぶをくわえられた。 息づかいが聞こえる。荒々しいというわけではなく、ささやくような吐息。 太ももを泳ぎつくした指先は、胸へ。 下着の上から指先だけに力を入れて、つまむように揉む。 私は声にならない声を上げる。 すると私の顔を彼は覗き込み、真面目な表情からはにかんだ表情になって、じっと見つめる。 彼はさりげなく私の頭を撫でると「今の顔もかわいいよ」キスをした。 壊れ物を触るかのようにそっと下着を脱がせて、彼は私を抱き締めた。 腰が当たる。 全身に鳥肌がたった。 「優子、好きだよ」 彼は言って、私が感じる部分を見つけ丁寧に、そして激しく舌先を動かせた。 その様子を見て彼は徐々に激しさを増してゆく。 抑えようとしても声が出る。 「……ダメ」 「いい声。もっと感じな」 つい動いてしまう体。 彼が私に入ると、 私は気持ちよさの先を知った……
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